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執筆者の写真official

「和精油」が生産される動きと、林業や農業との関係。

建築関係者ではなくても、林業関係者ではなくても、最近「ウッドショック」のワードを耳にしたと思う。 コロナ禍において、アメリカなどでの住宅需要が増え、木材の価格が高騰しているのである。(既に暴落しているそうだけれど)

経済産業省のサイトにも少し記載があるので、気になる方はこちらをどうぞ。

この2年でグッとオフィスへ通うことが減り在宅ワークをする人が増えた。このことに伴い、家を見直す必要が出てきた。 パソコンを置く場所や長時間座っても疲れにくい椅子、会議をするスペースに休憩場所。適度な運動ができる環境があれば尚良し。

とりあえず純粋に仕事をするスペースがいる。そして通勤がほぼないのであれば、職場の近く(都市)へ住む必要がない。そもそも都市は土地が高いので郊外へ引っ越す。通勤がない分、趣味に使う時間が増えるので趣味のスペースも充実させたくなる。新しい家がいる。こんな流れが、世界中でおきたのである。

日本の林業はずっと壊滅状態で、その理由は経済成長が止まった(新しく家を建てる人が減った)ことや海外からの安い木材に国産の木材は取って代わられたことなど様々である。補助金ありきの林業となり、どんどん廃れてたくさん植えられたスギが放置された。

日本では山が急斜面で伐採が難しくコストがかかる。 山主(森林所有者)と伐採事業者とは別であることも多く、業者と山主が契約しないとそもそも伐れない。 スギは強度がちょっと弱いので柱には使えない。 無垢材よりも集積材の方が好まれる。(個人的にはなんで?って思うけど、消費者側は安いからで売る側は加工しやすいんだろう。多分。)

こういうときこそ、行政の仕事だと思う。国産木材流通における障害を取り除いたり、国策として豊かな森、山を育て、建材としてはもちろん他の様々な用途にも使えるよう整備する。そして植林もしつつ良いサイクルを作って維持していく。 難しいことは重々承知で、これからのエシカルな社会に向けて期待したい。

●国産スギの素材価格:1980年→3万9600円/m3 近年→1万3000円/m3前後で推移 ●林業のサプライチェーン: (1)原木を育てる「森林所有者」 (2)切り出した原木を加工する「製材業者」 (3)加工された製材を販売する「材木店」 (4)製材を活用する「ハウスメーカー」などの需要 日経ビジネスより

山や森の木について、様々な用途のうちの一つが「精油の生産」である。 この頃和精油として「クロモジ」が人気で、商品を目にすることが増えてきた。

クロモジといえば爪楊枝。ちょっと良い料亭などで出されるしっかりした爪楊枝はクロモジのことが多い。 クロモジの精油は、枝葉から水蒸気蒸留法でとることができる。香りは森林の爽やかさに少し甘さも感じる。日本の森にある木ということもあるのか、私にとってはめちゃくちゃ落ち着く香りである。 実際に癒し効果抜群の成分が多いので、入浴や睡眠時におすすめ。抗菌・消炎作用なども期待できる。

花粉症の原因となり敬遠されるスギも精油がとれる。檜ももちろん。檜風呂を想像するだけでうとうとしてくる。(私だけかも)

さらに、農業においても自然農法や無農薬での栽培をしているとどうしてもB品と呼ばれるようなものが出てくる。それらから精油を抽出する流れも増えてきているらしい。特にゆずやレモン、みかんなどの柑橘系が多いけれど、ハーブ類(ラベンダーやローズマリー、レモングラスなど)も日本産のものを目にすることもある。

そんな中、先日少しだけ柑橘系の精油をとっている農家さんの講座を聞いた。日本の精油は香りが穏やかなものが多いとのこと。気候と植物は密接な関係があるので、今のところは温暖で四季折々な気候の日本の精油は優しい香りなのであろう。

ただ精油の生産者さんは、精油の活用法まで考え切れていないのかなと感じる部分があったので、その辺はアロマセラピストの仕事かもしれない。

・・・

柑橘とスパイスを砂糖で漬けて、クラフトコーラを作った。 レシピを検索して始めて知ったけれど、今クラフトコーラが流行っているらしい。 流行りに乗ったわけではなく、長男がコーラを飲んでみたいと言うので、市販のものは飲ませたくない気持ちから、せっせと家にある材料で作ってみた。

使った材料:・シナモン・クローブ・カルダモン・黒糖・レモン・ダイダイと不知火(デコポン)の青い果実

ちょっとスパイシーすぎて失敗ではあったけれど、飲むと元気が出るタイプのスパイスドリンク(一応クラフトコーラ)が完成した。精油の飲用は日本では禁止だけど、確実精油として抽出される成分は入ってるよな〜と思う。シャキッとしたい日中に飲むことにする。

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