精油を使う時、「1滴でいいのにたくさん出過ぎた!」とか、逆に「全然出てこないんだけど」「残り少なくて出ない」ということがありますよね。 出過ぎるときや出ない時の対処法と、原因について解説します。
出やすさと関係する、精油の香りの音調とは
精油はそれぞれに香りの強さがあり、1滴ですごく香るものから、多く入れてもそれほど香りが強くならないものまで様々です。例えば、柑橘類は香りが弱めなことが多いです。 また精油の香りには音調があります。これは、精油が揮発する速度が速いものもあれば、遅いものもあるからです。 一番に鼻につく、軽くて小さい分子の香りを、トップノートと言います。長くじっくり残る香りが、重たい分子の香りで、ベースノートと言います。その中間のミドルノートは、ボディのある香りです。 つまり精油は、どの大きさの分子(香り成分)が多く含まれているかで、3種類に分けられているということです。
トップノート(小さい分子が多い) :すーっと鼻に抜けるような香り。柑橘系に多い。 ミドルノート(トップとミドルの間):しっかりとした香り。ハーブ系の香りに多い。 ベースノート(大きい分子が多い) :落ち着いた香り。
そして、ベースノートの精油は、大きい分子が多く粘性があるため、瓶から精油が出にくいんです。
※ベースノートの精油は、心を落ち着かせてくれるので、瞑想などに使われたりします。
○ベースノートの精油例○ サンダルウッド、シダーウッド、パチュリ、ベチバー、ベンゾイン、ミルラなど
これらのベースノートの精油をつかう時は、手のひらで温めながら瓶を傾けてゆっくり待ってください。1分程度かかることもあります。 ベンゾインとミルラは樹脂から取れる精油なので、冷えたり空気に触れると固まりやすいです。使用後はドロッパー(中栓)を綺麗にティッシュなどで拭いておきましょう。いずれの精油もなるべく早めに使い切りましょう。
空気穴を上にして瓶は傾ける
精油を使用する時は、ドロッパー(中栓)をよくみてください。ほとんどの精油瓶のドロッパー(中栓)には空気穴があるので、空気穴を上にして傾けます。空気穴が精油に浸かっている状態では、精油は出てきません。ドロッパーを綺麗に拭ってからもう一度挑戦してください。
ドロッパーの真ん中が精油が出る穴で、空気穴はその周りにあります。
出過ぎる時は、瓶を傾けすぎている可能性が高い
柑橘系などのトップノートの精油は、簡単に出てきます。1滴のつもりが一気に何滴入ったかわからないなんてことも。瓶はゆっくりと真横に傾けてから傾きを調整しましょう。
出ない時は、残量をチェック
出ない時は、まずは残量をチェックしてください。遮光瓶でラベルもついていて、残量がわかりづらいという時は、精油の瓶を光にかざして動かすと、残っているかどうかが分かりやすいです。
残量が少なくなっている場合は、ティッシュなどで精油の原液が手につかないようにしてからドロッパー(中栓)を外して、スポイトで吸い上げて使いましょう。 残量があるのに出ないという場合は、空気穴が精油で塞がっている可能性があります。塞がっていると、精油はうまく出て来ないので、ドロッパーをティッシュなどで綺麗に拭って、手のひらで温めてから再度空気穴を上にして傾けてみてください。。 それでも出なければ、ドロッパー(中栓)を外してスポイトで吸い上げましょう。ただ、残量が多いのに出ない場合は、劣化の可能性も考えられるので、希釈しても肌へは付けないようにしましょう。
出なくても、 絶対に振らない
精油は空気と触れ合うと酸化していきます。でないからと振ってしまうと、劣化を早めますので、振らないようにしましょう。
最後の一滴まで使うには
スポイトでも取れなくなった精油の瓶は、最後に重曹もしくは塩、ベールオイル(キャリアオイル)を入れて、瓶ごとお風呂に入れると入浴剤として使えます。瓶も洗えて一石二鳥です。よかったら試してみてくださいね。
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以上、精油が出ない時の対処法と、精油の香りの音調についてでした。 植物の香り成分が凝縮された精油は1滴でも十分に香りや効能があるので、最後の1滴まで使ってくださいね。
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