三毛別羆事件をご存知だろうか。
ウィキペディアより。
三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)は、1915年(大正4年)12月9日から12月14日にかけて、北海道苫前郡苫前村三毛別(現:苫前町三渓)六線沢で発生した熊害事件。エゾヒグマが開拓民の集落を二度にわたって襲撃し、死者7人、負傷者3人を出した。
私はこの事件のことを夫から聞いて知った。何年か前に日本熊森協会の冊子をもらって帰ってきたときに、「昔起きた羆の事件を見ると共存と安易に言えない部分がある。野生の熊はめちゃくちゃ怖い」みたいなことを言われたのだ。人間に害があれば駆除し、なければ保護するというのは傲慢なことだと感じるが、そうやって今があるのも事実。人間のテリトリーが広がりすぎているのが問題なのであろう。(ちょっと話はずれるかもしれないけれど、ついに2023年にインドが中国の人口を抜いている事実とインドと中国に14億人もいるその数のパワーと言ったら!)
さて、この三毛別羆事件をモデルとしたドキュメンタリー本がある。
羆嵐
吉村昭 著
読むだけで恐ろしさに震える。
極寒の北海道でまだ今ほどの技術がない頃。
羆に襲われるかもしれない恐怖とその恐怖と対峙したときに出る人間の本性。
暑い夏、寒くなりたければ読んでみてほしい。
有名な事件でもあり、本でもあり、映画にもなっているので、今更私に言われなくてもたくさんの人が読んでいるではあろうしおすすめしているだろうが、夢中になって本の世界に入り込む久しぶりの時間に、気分がまだ高揚していて言わずにはいられなかった。
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